【ジューンブライドとは】そうなんだ!6月挙式のウソホント
ジューンブライドについて知りたい方へ。
この記事では、ジューンブライドの意味・由来、6月挙式の現状について解説。海外でのジューンブライドとトレンドスタイルについて、イギリス在住メイクアップアーティストへのインタビューも。
ジューンブライドについて詳しく知りたい方はぜひ参考に。
■もくじ
1.ジューンブライドの言葉の由来は、ローマ神話の女神?
2.『ジューンブライドはハイシーズン』ではない
3.『ジューンブライドは最も雨が多い』というわけではない
4.『海外はジューンブライドが多い?』イギリスのブライダル事情インタビュー
5.まとめ
1.ジューンブライドの言葉の由来は、ローマ神話の女神?
ジューン・ブライド(June bride)は、June=6月、bride=花嫁 なのでそのまま6月の花嫁を意味する。
では、6月の花嫁だけなぜ特別にジューン・ブライド(June bride)と名付けられているのだろうか。
[June]はもともと、ローマ神話に登場するユピテルの妻ユノ(ジュノー)に由来するとされている。
そのユノが女性の結婚生活を守護し結婚、出産を司る女神であることから、「ユノの加護がある6月に結婚すると幸せになる」としてジューン・ブライド(June bride)が広まった、というのがー説である。
2.ジューンブライドは『ハイシーズン』ではない
6月挙式のイメージとして、「6月はジューンブライドだから結婚式が多いイメージ」や「6月は梅雨だからオフシーズン」など、180度違うイメージがある6月挙式だが、結論からいうと6月の結婚式は特別多いわけでも特別少なくなるわけでもない。
結婚トレンド調査(*)によると、6月に披露宴・披露パーティを実施した人は1月~12月のなかでは6番目、ちょうど真ん中という結果になっている。
ちなみに、1番回答が多かった月は11月、次いで2番目が10月。一番少なかった月は1月、次いで8月であった。
*2017年4月~2018年3月に結婚(挙式、披露宴・披露パーティ)をした、もしくは結婚予定があった『ゼクシィ』読者またはWEB会員を対象に行った調査
(出典:ゼクシィ 結婚トレンド調査2018 調べ)
3.『ジューンブライドは最も雨が多い』というわけではない
ジューンブライドは梅雨で雨が多い、という印象があるが、6月が一番雨が多い、というわけではない。
気象庁の調査によると、東京の2009年から2018年の過去10年間の降水量平均で1番降水量が多かった月は、9月。2番目に多かった月は10月となっており、6月は3番目に多い月。夏から秋にかけての季節の変わる時期が近年では一番降水量の多い時期になっている。
(出典:気象庁ホームページ http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/monthly_s3.php?prec_no=44&block_no=47662&year=&month=&day=&view=p5)
ジューンブライドの時期も決して雨は少なくはないが、9月10月ほどではない、と考えて良さそうだ。
6月に挙式した30代女性に聞いて見たところ、
「6月2日に挙式したので晴れていました。季節的には丁度良かったです。その後の新婚旅行も時期的に良かったと思います。」
とのこと。
6月の最初を狙えば、関東圏は梅雨入りしてないところもあり良好な天気が期待できそう。
4.『海外はジューンブライドが多い?』イギリスのブライダル事情インタビュー
では、ジューン・ブライドの由来とされているヨーロッパ圏、イギリスではジューンブライドは人気なのだろうか?
イギリスのブライダル事情を、イギリスでブライダルを専門にヘアメイクをしているメイクアップアーティスト、Mako Smith(@mako_smith)さんに伺った。
ーイギリスではジューンブライドは人気ですか?
「イギリスでは、6月に結婚する人は多いです。6月の花嫁は幸せになれる、という説はイギリスでも同じです。
ですが、イギリスではあまり意識されていないような気がします。」
ーイギリスではジューンブライドを強く意識するわけではないんですね。ではなぜ6月は人気のシーズンなんでしょうか?
「イギリスのウエディングピークシーズンは、5月~9月になります。理由は、季節的に良いからです。」
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ーなるほど。気候のいい時期がやはり人気なんですね。イギリスでは、ジューンブライドやそのほかの時期の挙式で使う定番アイテムみたいなものはあるんでしょうか?
「イギリスでは、6月だけに限った定番やアイテムなどは特にありませんが、“something old, something new, something borrowed and something blue.”という伝統の言葉があります。
この意味は、何か古いもの(代々引き継がれた祖母の結婚指輪やイヤリングなど)は花嫁さんの家族や過去を表します。何か新しいもの(花嫁さんが着るウエディングドレスなど)は花嫁さんの将来の幸福や成功を表します。
何か借りたもの(レースのハンカチまたはヘアピン等)は花嫁さんが困った時に、家族や友人達がいつでも助けることを表します。
何か青いもの(大体レースの着いた青のガーター)は誠実さを表します。
花嫁さんはこれらを身に付けて結婚するのが伝統で古くから行われています。」
ーいわゆる、”サムシング・フォー”ですね。やはり海外ではとても大事にされている慣習なんですね。
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ーMako Smithさんのインスタグラムでは、素敵なヘアスタイルの投稿とともに、海外らしいオシャレな挙式のアイテムが紹介されていますが、中でも白い花を使った”Flower crown”は、フレッシュかつノーブルな雰囲気がとても素敵だと思いました。
日本では花冠というと可愛らしいイメージですが、大人っぽく海外ウェディングの雰囲気で取り入れるコツはありますか?
「イギリスでは小さな花(かすみ草など)を使ったflower crown が主流です。大きめの花を使うときは花自体を少なめに、葉を多めに使うタイプを多く見かけます。
髪型は断然、カールした髪をハーフアップハーフダウンにしたスタイルが大人気ですし、flower crownを被るときも似合います。ドレスは細身のレースが入ったものや、少し模様が入ったもの等が人気です。
これらの背景にはBoho*(ボヘミアン ー 習慣などに囚われず自由奔放に生きる人)ウエディングが流行しているからです。」
*Boho:ボヘミアン(Bohemian )とニューヨークのソーホー(Soho)を合わせた造語で、アートギャラリーがひしめくSohoの町とBohemian の自然で自由な雰囲気をミックスしたスタイル。多めに植物を取り入れることがポイント。
ーBohoは2017年あたりから注目されている、自由でチャーミングな雰囲気が魅力のスタイルですね。海外でトレンドということは日本でもこれから注目度が高まっていきそう。これから挙式の方にはオススメのスタイルですね。
ナチュラルで洗練された海外ウェディングのテイストを取り入れたい方はこちら→2019年最新版–海外のお洒落なウェルカムボードアイディア20選の記事も参考にして見てください。
Mako Smithさん、ありがとうございました。
<Mako Smith profile>
メイクアップアーティスト、英国在住
インスタグラムアカウント→@mako_smith
■まとめ
・ジューンブライドはローマ神話の女神ユノに由来
・6月の結婚式は特別多いわけでも、特別少なくなるわけでもない。
・最も降水量が多い時期は9月・10月。6月の降水量はその次に多い。
・イギリスでは気候が良いという理由で6月のあたりのシーズンが人気
・イギリスでは「サムシング・フォー」が幸せになるための定番の慣習
・これから挙式の方は、植物をたっぷり使った「Boho」スタイルに注目
日本のブライダル業界では、過去に6月の挙式が少なかった時代があり、<6月=梅雨=暗くてジメジメしている>というのイメージを転換しようとジューンブライドという言葉を広めたと言われている。
年月が経ち、ジューンブライドというイメージが定着してきたことや、気候そのものが少しずつ変わってきた影響で、6月の挙式のイメージを悪く捉える人は少なくなりつつあるようだ。
6月のウェディングをお考えの方、また6月の披露宴に出席される方は、ぜひこちらの記事も参考に、結婚式を思い出深いものにして欲しい。