春の七草。食べなかったらどんな花が咲く?
無病息災を願い1月7日の朝に食べる、『七草粥』。この春の七草を食べずに育てたら、どんな花が咲くのだろう?
芹(せり)
別名:シロネグサ(白根草)。小さく白い花が多数集まって咲く。
せりは水辺など土壌水分が多いところで生息する湿地性植物。食用には若菜をとるので春のイメージが強いが、花は夏に咲く。
花言葉は、「清廉で高潔」「貧しくても高潔」。
薺(なずな)
別名:ペンペングサ(ぺんぺん草)。
花が咲くのは2月から6月ごろ。畑や荒地などどこにでも生育するなずな。小学校の帰り道に三角形のような部分をでんでん太鼓のようにならしながら遊んで帰った方もいるのでは。
三角形のような部分は実は果実。七草粥では葉の部分を食べる。
花言葉は、「あなたに私のすべてを捧げます」。
御形(ごぎょう)
一般的には、ハハコグサ(母子草)と呼ばれる。黄色く小さい花がつぶつぶになって固まって咲く。
花が咲くのは4月から6月ごろ。ハハコグサという名前の由来は諸説あるが、葉や茎に白い綿毛でおおわれている様子がを古語でほほけ立つ」と言い、そこから「ほうこ草」→「ハハコグサ」と転じていったと言われている。
花言葉は「無償の愛」。
繁縷(はこべら、ハコベ)
白く可愛らしい花を咲かせるハコベ。
荒地や道端、庭池など、様々なところで生息しているため七草だと意識していない方も多いのでは。
ハコベとはナデシコ科ハコベ属の総称なので様々な種類のハコベが全国で見られ、花は2月から9月に咲くのを見ることができる。
花言葉は「初恋の思い出」。
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仏の座(ほとけのざ)
ホトケノザといわれる植物はシソ科のものとキク科のものがあり、春の七草として食されるのはキク科の、正式名称がコオニタビラコという植物。3月から5月に黄色の花が咲く。
シソ科のホトケノザは全くの別種。花が紫色で食用ではないので注意が必要だ。
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菘(すずな)
すずなは、蕪(かぶ)の別名。アブラナ科アブラナ属の植物で、アブラナ属はどれも似た黄色い花を咲かせ、花も菜花として食べることができる。
花が咲くのは3月から4月。
花言葉は「慈愛」「晴れ晴れと」。
蘿蔔(すずしろ)
すずしろは、大根の別名。
4月から5月に白、または淡い紫色の可憐な花を咲かせる。一般的には花が咲と大根にスが入って食べられなくなるので、花が咲く前に収穫する。
花言葉は「潔白」、「適応力」。
ついつい食べ過ぎてしまうお正月に、胃腸を優しくいたわってくれる七草粥。
現代ではスーパーで春の七草としてパッケージングされた姿がおなじみだが、もともとは雪の下に生えた植物の若菜を摘み栄養をいただくことからこの習慣ができた、と言われている。
食べ物としてだけでなく植物としての違った一面を知ることで、自然の一部から元気をもらい、私たちも自然の一部として生きていることをより実感できるのではないだろうか。